smc PENTAX-FA 28mm F2.8 AL、フルサイズデジタルでも信頼できる広角単焦点
信頼のおける広角レンズ。これはなかなか難しい課題のように思います。
撮影範囲が広い分、手強い光源を相手にすることも多い。風景に向ければ、詳細に写し出してほしくなる。そうした数々の問題をこえて、大活躍してくれるレンズ。
それが今回の主役のsmc PENTAX-FA 28mm F2.8 ALになります。
嗚呼、カメラ殿 第八回どうぞよろしくお願いいたします。
smc PENTAX-FA 28mm F2.8 AL
smc PENTAX-FA 28mm F2.8 ALはフィルム時代のレンズです。35mm判フィルム機用ですから、当然フルサイズカメラでも使用可能です。
私もこのレンズは、PENTAXのフルサイズ機(アップグレード済みK-1)で使用しております。
このレンズ、非常によく写ります。
逆光にも強く、色乗りもいい。
こうしていきなり褒めたくなってしまう、信頼の置けるレンズなので、持ち出し頻度はかなり高いものとなっていますね。
平気で太陽の輝く青空に向けることができる、逆光への強さ。
もちろん無敵の逆光耐性というわけではありませんが、光の影響が出た際も非常にバランス良く、絵が破綻しないように抑えてくれている感じがあります。その性能のおかげでフードなしでもガンガン攻めて行けてしまいますね。
流石はPENTAXの単焦点、質感の描写は素晴らしいもの。
車の窓への映り込みも、窓の外の向こうの世界も写して欲しいという我儘にもしっかり応えてくれました。
次の一枚は、車の助手席からの撮影。雲の立体感がよく現れています。
隅々までしっかりと改造してくれるという性能は、本当に心強いですね。
「それなりに寄れる」という性質を活かして、テーブルフォトも。
28mmという焦点距離も相まって、これ一本で様々なシチュエーションに対応できます。
F2.8という明るさは、高感度に強いK-1改(アップグレード済みK-1)であれば、太陽が顔を出す前でも手持ち撮影可能です。
これ一本だけ持って、夜明け前の散歩を楽しむのも良いですね。
まだ暗い中をぶらぶらとしながら、日の出前の景色を思い通りに撮ることが出来ました。
この二枚の夜明け前写真の後の朝焼けが、本日見ていただいた一枚目の写真となるわけです。
明け方から朝焼け、昼の光など様々な空に対し臆すること無く使えるこのレンズは、私の撮影には無くてはならない手放せない存在になっています。
初めて使ったときから感触がよく、それからずっと「スタメン」として愛用している感じがしますね。
サイズは非常にコンパクトですから、小さなカバンで複数本のレンズを持ち出す際にもラインナップしやすいのもありがたい特徴です。凹凸の少ない鏡筒はカバンへの収まりもよく、荷物が多い時には本当に助かります。
シルバーのK-1に妙に似合うのも、素敵なポイントです。
smc PENTAX-FA 28mm F2.8 ALは広角単焦点レンズとして、現代でも充分に候補に入る素晴らしい製品ではないでしょうか。
PENTAXのフルサイズデジタルカメラK-1、そしてK-1 Mark II相当のK-1改どちらで撮影してもとても良い結果を残してくれると思います。これはシンプルに「よく写る」と言えるレンズですよ。
個人的には、とてもおすすめな一本です。
PENTAXのフィルム時代には、こうした信頼度の高い名レンズが本当に多く存在していますよね。
嗚呼、カメラ殿では、そうしたフィルム時代のレンズもどんどん紹介していきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。