smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6。フルサイズで超広角をカバーする超軽量レンズ

2022年2月21日

広角レンズの中でも20mm以下となると、ぐっと選択肢が狭まるのは世の常。

嗚呼、カメラ殿 第十三回は、PENTAXのフルサイズ対応の18mmまでの超広角をカバーしてくれるズームレンズ、smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6の登場です。

 

このレンズ本当に良くて、私はかなり愛用しております。

フルサイズのイメージサークルをカバーする超広角!

広角レンズが手に入れば、もっと広いレンズを試してみたくなる。

 

そんな「もっと広く」という要求に最初に答えてくれたレンズは、TAMRONのSP 17mm F/3.5「51B」というレンズでした。

このレンズはフィルター内蔵、マウント交換式と……面白い特徴があり、かなりお気に入りだったりします。

ただこのレンズの紹介は、また今後。

本日は私が最も持ち出す超広角、smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6のお話です。こちらのレンズも大のお気に入りですね。

 

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6はその名の通り、18mm~35mmという広角ズームとしては申し分のない範囲をカバーするズームレンズです。

広角側が20mmをきる超広角レンズでありながら、35mmというかなり使いやすい画角まで使えるおかげで、結構これ一本でやれてしまうのですよね。

最短撮影距離は0.28m、最大撮影倍率は0.18倍という点もかなり使い勝手を良くしてくれますし。

しかもフルサイズをカバー。

オートフォーカスも使えます!

 

私の愛機である、PENTAXのフルサイズ機K-1改(アップグレード済みのK-1 Mark II相当の機能を持つカメラ)にも、もちろん対応。

K-1改の場合50mm付近の標準画角がほしければ、APS-C画角に切り替える機能「クロップ」が使えるので、このレンズ一本で撮れる絵の幅は想像以上に広いんです。

このレンズを含むFA JシリーズはPENTAXのフィルム機*istと同時期に発売された、三本だけのシリーズ。

他に28-80mmF3.5-5.6AL、75-300mmF4.5-5.8ALが存在しています。

 

FA Jシリーズはリコーイメージングのサイト内に解説ページがあるのも、嬉しいですね。

 

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6の作りは、見る人によってはチープだと言われてしまうかもしれません。ただそれは一つの特性でもあるんです。

プラスチック製のマウントを採用していたりするなどなど……プラスチック部品多用のおかげで、非常に軽量。なんと重量190g!

サイズも小型ですのでsmc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6の携帯性は、かなりのものなんです!

 

またこのレンズは超広角をカバーしつつも出目金レンズではないので、ねじ込み式のフィルターが使用できます。

フィルター径は67mm。小さくはないですが、極端に大きいわけでもなく。

しかも付属の花形フードにはPLフィルターの操作窓まで着いているという、なかなかの気の使いっぷり。

 

プラスチック感満載の外観はどこか可愛らしく、使い心地も悪くありません。

個人的には、軽快な動作音が好きですね。

 

そんな感じで、運用のしやすさのお話ばかりしてきましたが……実はこのレンズ、なかなか写るんですよ。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

暗所に強いK-1改であれば暗い中の手持ちも簡単に。
smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

詳細に描写とまではいきませんが、結構粘り強く質感を写し出してくれています。

使用カメラ、K-1改の力も大きく働いているのでしょう。

 

多少甘さや周辺減光、流れが出るときはありますが、そのあたりはこのレンズの「癖」として楽しめる範疇かと個人的には思います。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

周辺減光って、上手くはまると雰囲気あって良いですよね。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

 

もちろん、いつも周辺減光が出るわけではありません。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

画角の自由度が高いので、助手席からの撮影も色々考えられますね。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

あと本日お話したとおりこのレンズは近接撮影もできますので、風景だけでなく(機材の開封記録など……)日常の記録にも使えます。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

他にもスナップ撮影なんかでも、使いやすいレンズですね。

 

そんな感じでとても使い勝手の良いこのレンズ。やはり驚くべきポイントは18mmから35mmをカバーしつつ、190gしかないところでしょう。

 

カリカリに写る広角ではありませんが、充分に実用的な写り。上手く使えば雰囲気もたっぷり。

そんなレンズが軽々と持ち運べるんですから、ありがたいという思いしか出てきません。

smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6

あと、このレンズを使っているとズームの恩恵をよく感じるんですよね。

18mmで撮影した直後に、35mmへ。

これができるって結構大きなことだと思うんです。

 

広角を持っていきたいけど、標準もほしい。頻繁にレンズ交換はできない。そんな時にピタリとはまる。

一本しかレンズを持っていけないような時にこのレンズがあると、撮影の楽しみがかなり増すかと思います。

18mmではなく35mmを基準に考えてみても、面白いのかもしれません。

 

こうして振り返ると、smc PENTAX FAJ 18-35mm F4-5.6は本当に楽しいレンズなんだなと改めて思います。良いレンズを手に入れたものだと、購入した自分を褒めてあげたくなってしまいますね。

 

余談ですが、PENTAXのレンズには、良い広角レンズがいくつもあるように思います。そんな中の一つ、smc PENTAX-FA 28mm F2.8 ALも過去に紹介させていただいておりますので、ご興味のある方は以下リンクよりご覧いただけたら嬉しいです。